序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2019年8月4日日曜日

キャラウェイ

西アジア原産のフェンネルによく似た植物である。

花の色はフェンネルが黄色いのに対して、
キャラウェイは白いが、
果実はとてもよく似ている。

香辛料としては果実が甘い香りと苦みを持ち、
菓子類や卵料理によく用いられる。

また、葉も香草としてパセリと似た使い方をされ、
根をスープ類の具とする。

有名な苦みを楽しむ酒、カンパリの香り付けにも
利用されているが、苦み成分はキャラウェイよりも
オレンジピールなどがメインだと思われる。

カンパリ社が製法を明かしていないので
具体的にはわからない。

カンパリといえば赤い酒だが、
あれは素材の色ではなく染料によって着色されている。

古くは臙脂虫からとれるコチニール色素だったようだが、
現在は合成染料を使っているそうだ。

他にもアクアヴィットやキュンメルの
香り付けに使われており、
お酒とも相性が良いことがわかる。

西アジアの植物がヨーロッパで普及した背景には、
フェニキア人の交易はもちろん、
ローマ軍の兵糧という要素が大きい。

キャラウェイの根を潰し、牛乳で練ったものが
カラと呼ばれ、ローマ軍兵士に食べられていた。

ローマの軍団はヨーロッパ各地で戦い、
そこに軍営都市を築いたため、
キャラウェイの栽培がヨーロッパ中に広まったのだ。

なお、現在のキャラウェイの名産地は
ネーデルラントである。