序説

序説

かの偉大なる博物学者ガイウス・プリニウス・セクンドゥスに倣い、 聞きかじった内容を元に森羅万象を書き記すものである。 なお、各項目に記す内容の真偽は検証せず、 嘘、大げさ、紛らわしいことを恐れずに執筆していくため、 読者諸兄はこの点に留意していただきたい。 物事を伝...

2019年8月6日火曜日

コエンドロ

セリの仲間の植物である。

英語ではコリアンダー、タイではパクチー、
チャイナではシャンツァイ(香菜)と呼ぶ。

本邦での呼び方コエンドロはポルトガル語に由来するが、
今ではパクチーの名が一般的だろう。

古くはコスイやコニシと呼び、
生魚を食べる際の薬味とされていた。

ヨーロッパでは特に果実が香辛料として重視され、
柑橘系の香りがするため、
紅茶や酒に使われる。

インドでも調合香辛料で使われ、
爽やかな香りが付与される。

だが、やはりコエンドロの利用で特徴的なのは葉だろう。
いわゆるパクチーである。

パクチーは本来、料理に添える薬味に過ぎない。
本邦のワサビのような使い方だ。

それが本邦では大流行してしまい、
パクチーサラダなどが席巻。
タイやベトナムの人々から仰天されている。

パクチーだけをむしゃむしゃ食べることは、
ワサビをぼりぼり食べるようなものなのだ。

ただ、華北のある地域には、
老虎菜というサラダ系の料理があり、
胡瓜、青唐辛子、香菜を生食にするので、
間違っているというわけでもないと思う。

パクチーといえば好き嫌いが分かれることで知られている。
ダメな人は徹底的にダメなのだ。

なんせ、カメムシ草という名前があるほどで、
独特の匂いの強さは嫌われても仕方がない。
私は大好きだが。

なお、古くは薬草として重宝されていた。
エジプトの医学書にも記されており、
大プリニウスもエジプト産コリアンダーが
最高だと述べている。

ヒポクラテスも炎症に効く薬草として
利用を推奨していたし、漢方の生薬でもある。

ただ、現代医学ではあまり
効能が高いとは考えられていない。

とりあえず、パクチーが嫌いな人が
無理に克服する必要はないと思う。
私は大好きだが。